夏期講習の時間割、Excelで限界が来る前に【講師シフトと生徒予定を1枚で組む手順】

夏期講習は3次元のパズル——講師シフト・生徒予定・教室稼働が毎日入れ替わる中で、Excel運用が破綻する前に押さえておきたい組み立ての鉄則。

「夏期講習の時間割づくり、今年もExcelで乗り切れるだろうか」——5月の連休が明けると、そろそろこの問いが頭をよぎる頃ではないでしょうか。

夏期講習は、塾にとって年間で最も売上が伸びるイベントであると同時に、時間割の組み立てが1年で最も難しいタイミングでもあります。通常授業との違いは、生徒の希望コマ数が一気に増えること、講師のシフトが流動的になること、そして1日に同じ教室で複数の授業が走ることです。

この記事では、夏期講習のスケジュールが複雑になる構造的な理由と、Excel運用で陥りがちな失敗、そして講師シフトから逆算して組み立てる現実的な手順を解説します。


なぜ夏期講習の時間割は複雑になるのか

通常授業との3つの違い

夏期講習は、通常授業と比べて以下の3点が大きく異なります。

項目通常授業夏期講習
1人あたりのコマ数週1〜2コマで固定期間中に10〜40コマと幅広い
講師のシフト固定曜日学生講師の帰省・予定で流動
教室の稼働夕方以降のみ朝9時〜夜21時までフル稼働
スケジュール変更月1〜2回期間中に10回以上発生する

通常授業の時間割が「曜日と固定枠の組み合わせ」だとすると、夏期講習は「3次元のパズル」です。生徒・講師・教室の3軸が毎日入れ替わる中で、ダブルブッキングや講師の連勤超過を防ぎながら組まなければなりません。

毎日変わる3つの軸を、1日ずつ手で組む 7/22(月)から7/29(月)までの8日間イメージ 7/227/237/247/257/267/277/287/29 講師シフト 出勤可能人数 3 2 4 4 1 3 2 4 生徒の希望 受講コマ数 8 12 15 10 6 9 14 11 教室の稼働 朝/昼/夜の埋まり 朝昼 終日 終日 昼夜 朝夜 朝昼 終日 3軸が毎日入れ替わる中で、ダブルブッキングを防ぎながら組み立てる 夏期講習スケジュールの本質——3つの軸(講師・生徒・教室)が毎日変動する3次元のパズル

計画段階で発生する3つの制約

実際に時間割を組み始めると、以下の制約が次々と顔を出します。

  • 講師の希望シフト: 学生講師は帰省・免許合宿・インターンで7月後半〜8月前半に穴が空きやすい
  • 生徒の希望日程: 部活の合宿・家族旅行・他塾との掛け持ちで「この週は無理」という個別事情が頻発
  • 保護者の支払い納期: 申込締切から逆算して、確定スケジュールを何日までに通知するかが決まる

これらを口頭ヒアリングと手書きメモで管理すると、必ず情報が抜け落ちます。


Excelで組むときによくある失敗パターン

Excel運用で毎年起きる3つの事故 1. シート肥大化 行挿入で参照式が壊れ 印刷で全体が見えない 2. 転記ミス 7/22 3コマ目 7/22 2コマ目 × 紙やLINEからの手入力で 1セルのズレが頻発 3. 最新版が不明 教室 v1.2 印刷物 講師 v1.5 スマホ 保護者 v1.3 手元 ≠ ≠ 配布後の変更で 3者で別バージョンに Excel運用で毎年繰り返される3パターン——シート肥大化・転記ミス・最新版の分散

パターン1: 1枚のシートで全員を扱おうとする

「夏期講習スケジュール.xlsx」という1枚のシートに、講師の予定・生徒の希望・教室の割り振りをすべて書き込もうとすると、セルが横にも縦にも肥大化します。途中で行を挿入すると参照式が壊れ、印刷したら全体が見えない、というのは毎年起きる事故です。

パターン2: 希望調査の集計を手作業で転記

保護者から紙やLINEで受け取った希望日程を、Excelに手入力で転記する塾は多いですが、ここでミスが集中します。「7/22の3コマ目」と書かれた希望を「7/22の2コマ目」と読み違える——この種の1セルのズレが、後から発覚して全体の組み直しを招きます。

パターン3: 変更が反映されない

時間割を一度配布した後、講師の予定が変わったり、生徒が振替を希望したりすると、最新版がどこにあるか分からなくなります。教室にあるのは古い印刷物、講師のスマホには別バージョン、保護者の手元にはさらに別のもの——という状態は珍しくありません。


講師シフト→生徒予定の順で組む鉄則

夏期講習のスケジュールは、生徒の希望から組み始めると必ず破綻します。先に確定すべきは講師シフトです。

講師シフト → 生徒予定 の順で組む鉄則 1 講師の出勤枠 を確定 期間中の出勤可能 時間帯を全員から回収 〜 6月中旬 2 生徒の希望を ヒアリング 講師枠が確定してから コマ数・日程を聞く 6月後半 3 仮スケ作成 → 講師に確認 確認後に保護者へ 通知(順序逆転禁止) 7月第1週 ⚠ 生徒希望から組み始めると、講師の枠を超えた希望が出て必ず破綻する 講師シフトを先に確定 → 生徒希望を当てはめる → 講師確認後に保護者通知。順序を守ると変更回数が半減

ステップ1: 講師の出勤可能日を確定させる(6月中旬まで)

期間中の全日について、各講師が出勤できる時間帯を回収します。聞き方は以下のフォーマットで統一すると集計しやすくなります。

  • 出勤できる日: 「7/22 9:00-13:00」のように開始時刻と終了時刻
  • 出勤できない日: 旅行・帰省などで完全に不可な日
  • 連勤の上限: 学生講師の場合、週何日まで入れるか

このデータをカレンダーに落とし、1日あたりの講師の総稼働時間を可視化します。これが、その日に受け入れられる授業コマ数の上限です。

ステップ2: 生徒の希望を聞く(6月後半)

講師の出勤枠が確定してから、生徒の希望コマ数と日程を聞きます。希望調査票には以下を含めます。

  • 希望コマ数(合計)
  • 受講したい科目・先生の指名希望
  • 受講できない日(事前に分かっている予定)
  • 第1希望の時間帯(午前 / 午後 / 夜)

「希望を全部聞いてから組む」と、講師の枠を超えた希望が必ず出てきます。講師枠を先に確定してから生徒の希望と突き合わせる順序が、変更の少ない時間割を作るコツです。

ステップ3: 仮スケジュールを組み、講師に確認する(7月第1週)

生徒の希望を講師の枠にマッピングして仮スケジュールを作ります。この段階では、以下を必ずチェックします。

  • 1人の講師が連続して何時間入っているか(4時間連続を超えると集中力が落ちる)
  • 同じ教室で時間が重なっていないか
  • 講師1人あたりの担当生徒数が極端に多くなっていないか

仮スケジュールができたら、先に講師に確認してから保護者に通知します。逆の順序にすると、講師の都合で変更が必要になった場合に、保護者への再連絡コストが発生します。


アプリで管理する場合の手順

夏期講習のスケジュール管理は、塾向けのアプリを使うと一気に楽になります。E-Spaceの場合、以下の手順で組み立てられます。

E-Spaceのカレンダー画面 — 講師ごとのスケジュールと授業の重なりを一目で確認できる E-Space のカレンダー画面 — 講師ごとのシフトと授業を1画面で管理。ダブルブッキングは登録時に自動防止
  1. 講師の出勤可能枠を登録: カレンダー上で講師ごとに「この時間帯は出勤可能」を設定する
  2. 生徒のコース・希望を入力: 夏期講習用のコースを作成し、生徒ごとに希望コマ数を紐づける
  3. 授業を生成して講師にアサイン: 1コマずつ授業を作成し、講師と生徒を割り当てる
  4. 保護者への通知を一括送信: スケジュールが確定したら、アプリの通知機能で保護者に一斉送信
  5. 変更を即時反映: 期間中の変更も、その場でアプリ上で更新すれば、関係者全員に同期される

Excel運用と比べて最大の違いは、「最新版がどこにあるか」が常に明確なことです。アプリに表示されているものが最新であり、印刷物・LINE・口頭メモを照合する必要がなくなります。


締切・告知の逆算スケジュール

夏期講習の告知から実施までは、以下の逆算で組むと無理がありません。

夏期講習の逆算スケジュール 5月下旬から7月下旬までの準備フロー 5月下旬 6月上旬 6月中旬 6月下旬 7月W1 7月W2 7月W3〜 パンフレット準備 募集開始・希望調査配布 講師シフト確定 生徒希望締切 仮スケ作成・講師確認 保護者通知・請求 夏期講習開始 5月下旬の準備〜7月第2週までに保護者通知を完了させるのが、申込キャンセルを防ぐ目安
時期やること
5月下旬パンフレット・募集要項を準備
6月上旬募集開始・希望調査票の配布
6月中旬講師の出勤可能日を確定
6月下旬生徒の希望を締切
7月第1週仮スケジュール作成・講師確認
7月第2週保護者へ確定スケジュール通知・請求
7月第3週教材準備・教室レイアウト確認
7月下旬〜夏期講習開始

特に重要なのは、保護者への通知を7月第2週までに済ませることです。これより遅れると、保護者の予定との調整が間に合わず、申込キャンセルが発生しやすくなります。


よくある疑問と回答

Q: 講師が直前にシフトを変更してきた場合は?
A: アプリで管理していれば、該当する授業の担当講師を変更するだけで、生徒・保護者にも自動で通知が届きます。代わりに入る講師の空き時間も同じ画面で確認できるため、調整時間が大幅に短縮されます。

Q: 生徒が当日に欠席連絡をしてきたら、振替はどう管理する?
A: アプリ上で欠席を記録し、振替日を別途設定します。振替残数が自動でカウントされるため、「夏期講習中に残り何回振替できるか」が常に把握できます。

Q: 1日に複数教室を使う場合の管理は?
A: 教室ごとに枠を切り分けて、講師と生徒を割り当てます。ダブルブッキングはアプリ側で防止されるため、Excelで起きがちな同時刻・同教室の重複が発生しません。


E-Spaceの夏期講習サポート機能

E-Spaceでは、夏期講習のスケジュール管理に役立つ以下の機能を提供しています。

  • コース別カレンダー: 通常授業と夏期講習のコースを分けて管理できる
  • 講師シフト連動: 講師の出勤可能日と授業枠を紐づけて、ダブルブッキングを自動防止
  • 一斉通知: スケジュール確定や変更を保護者・生徒に一括通知
  • 振替管理: 期間中の欠席・振替を自動でカウントし、残数を可視化
E-Spaceの主要画面(カレンダー・出欠管理・チャット通知) E-Space の主要画面 — カレンダー・生徒管理・チャット通知をひとつのアプリで完結

通常授業の出欠管理と同じプラットフォーム上で、夏期講習も継ぎ目なく運用できます。

プラン月額特徴
フリープラン¥0基本機能を無料で利用
ベーシックプラン¥980中規模の塾に対応
プレミアムプラン¥4,980さらに多機能
アンリミテッドプラン¥9,800制限なし

まとめ

夏期講習のスケジュールは、「生徒の希望から組み始める」と必ず破綻します。講師の出勤枠を確定してから生徒希望を当てはめる、この順序を守るだけで、期間中の変更回数は半分以下になります。

Excelでの管理が限界に近づいているなら、6月の準備期間がアプリ移行の絶好のタイミングです。7月に入ってから移行するのは間に合わないので、今のうちにテスト運用を始めておくことをおすすめします。

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